統合失調症はダウンシフトの夢を見る

統合失調症はのらくら生きたい

止まない雨の中を合羽を着こんで歩いてく

幻聴のメカニズムについて考えてみた

ご訪問頂きありがとうございます。

統合失調症の陽性症状期以外では、思考は自分の声色で再生され、自分の頭の中で聞こえていると認識できます。

一方陽性症状では思考は他人の声色で、体外から聞こえていると誤認します。(症状が進んでくると霊的存在とか地球外生命体がテレパシーで頭の中に話しかけてくると認識する事もあります)。
自分の考えと言う認識もありません。
このため他人が話しかけていると誤認します。
これが幻聴です。

他人の声色で脳内言語が再生されるのは、友達のメールを読む時など友達の声で再生されるのでありがちですが、自分の頭の中で聞こえていると認識があります。
これが体外から聞こえてくると誤認すると、友達が実際に体外から話しかけてくると誤認すると思います。

声の発生源が体内か体外かの区別はどうなっているのでしょう?
どうして誤認するのでしょう?
ずっと気になっていました。

先日、ブログを拝読している、えごぴんさんが紹介していた『もう少し知りたい統合失調症の薬と脳』(福田正人・著)を読みました。
その中で興味を惹かれた部分がありました。
自分の体の動きが他人に動かされていると感じる自我障害に関する部分です。(私自身は自我障害は体験していませんが)
ざっくりまとめると、
行動に伴う感覚、例えば歩くときに足の裏が地面を踏む感覚と、
行動する前から「たぶんこんな感覚が生じるはずだ」という予測が頭の中にあって、それを実際に生じる感覚と照合していて、
その照合がぴったりした時に「自分が歩いている」と言う感覚が生じてくるのだそうです。

このロジックで幻聴を考えてみました。

正常時は、
経路a.脳のある場所に、こんな思考が生じたと言う情報が伝わる。
経路b.思考が言語として言語を認識する部位に伝わる。
経路aとbが一致すると、自分の頭の中で聞こえていると認識するのではないでしょうか?

外から聞こえる言語は経路a無しで言語を認識する部位に言語が伝わるので、外から聞こえていると認識する。

陽性症状期は、
経路aが阻害され、思考が生じたと言う情報が伝わらない。
経路bには思考が言語として言語を認識する部位に伝わる。
脳は経路a無しなので外から聞こえると誤認するのではないでしょうか。

とまあ想像してみましたが、確かめようがないのが残念です。
いつか脳をシミュレーションするプログラムが出来て公開されたら、実験してみたいですね。