ご訪問頂きありがとうございます。
以前、幾つかの幻聴を分類しました。
・脳内言語が他人の声色で再生され、音源を体外と誤認しているタイプ
ATMなどで暗証番号を入力するときなどは、脳内でその数字を読み上げていると思います。
そんな感じに脳内で発している言語は普通は自分の声色です。しかし統合失調症の陽性症状では他人の声で外から聞こえているように感じてしまいます。
・過去の記憶が他人の声色で再生され、音源を体外と誤認しているタイプ
昔データ入力業務をしていた頃の入力内容が、他人の声色で再生され、それを体外から聞こえていると感じていました。
また、廃品回収の音声が流れてきたと思ったら内容がシャンプーなどの日用品、なんて言う幻聴もありました。これも記憶にある日用品を羅列しているだけですね。
・目に入るものや自分の動作が他人の声色で再生され、音源を体外と誤認しているタイプ。
パンダのぬいぐるみが目に入ると「パンダだー」と言う幻聴が聞こえたり。
何かに触ると「○○に触っていますね」と言う幻聴が聞こえたり。
やたらと言語化するプロセスが走って、それが他人の声色で再生され、体外から聞こえると誤認しているものと思われます。
これらの他に、延々と続くストーリー性のある幻聴もあります。
上記の幻聴がきっかけになったり、唐突に始まったりします。
いずれも現在の妄想と、蓄積された知識をベースに自動生成されたセリフ劇、と言えると思います。
例えば、カード番号を教えろと言う幻聴が繰り広げられたり。フィッシング詐欺は当時から知っていましたし、他人のカード番号を利用する犯罪も知っていたので、それがベースになっていたと思われます。
また、犯罪組織に狙われてると言う妄想があったためでしょう、今夜押し込み強盗をすると言うセリフ劇が一晩中続いた事もありました。
昔からサスペンスドラマをよく見ていたからでしょうか、大家さんの家族を誘拐したと言う幻聴もありました。
悪玉と善玉の掛け合いになったり、自分でも幻聴に応答したりしてどんどん発展していったりしました。
一つのストーリーが終わってほっとした途端に、次のストーリーが始まったりして、がっかりしたりもしました。
陽性症状期の中期ぐらいから、セリフ劇タイプが始まったと思います。
リスパダールを服用するようになってからしばらくして、何か聞こえても無視して下さいと言う幻聴が聞こえ、無視するように努力している内にセリフ劇タイプが減り、単調な繰り返しタイプの幻聴に移行し、そして幻聴が無くなる、と言う風に変遷していきました。