統合失調症はダウンシフトの夢を見る

統合失調症はのらくら生きたい

止まない雨の中を合羽を着こんで歩いてく

上司の転職と父の行方不明未遂

ご訪問頂きありがとうございます。

週の前半は良かったんです。
父が2回目のデイサービスに行って、良い一日を過ごせた、と素晴らしい感想を述べてくれたんです。

週の半ばに事件が起きました。
係長が、AIとICTに挑戦できる求人を見つけたので応募してみます、とウキウキしながら報告してきたのです。
情シスは係長と私の二人体制です。
私が着任した当初は、係長は他の現場に行っていて、私の他は再雇用のおじいちゃん社員さんでした。
おじいちゃんはオペレーションだけ担当で、他は私が全責任をひっかぶらなければなりませんでした。契約社員だったのに。
慣れない業界の慣れない職場で、クライアントに無理難題をふっかけられて大変きつかったです。
一年経って、係長がこの現場に戻ってきました。
元々このクライアント担当だったのですが、他の現場が火だるまになってそちらに出張していたのです。
おじいちゃんはそれに伴い異動。
係長はスキルと長年の経験を駆使して、クライアントの無理難題をさばいてくれ、お陰で私は心理的安全性を得ました。

しかし、係長は新しい事に挑戦したくなったと言います。
受かるかどうかわからないけどね、とは言いますが、係長程の人なら楽勝で合格するでしょう。

会社は恐らく新人を募集して穴埋めするはずです。恐らく本社からは人員を寄こさないでしょう。
そうなると私はクライアントの無理難題を一人で誰にも相談できずにひっかぶらなければなりません。
絶対、統合失調症が悪化します。
人生終わった。
その日はろくに眠れませんでした。

翌日。
そうだ、こんな現場から逃げよう。
仕事の隙間時間にハローワークインターネットサービスで検索しました。
運用サポートで必須スキルはMicrosoft Officeでのマニュアル作成、と言うのが見つかりました。
ただし派遣。
3年でおしまいか。
他は見つかりませんでした。
がっかりしました。
その日の夜もなかなか寝付けませんでした。
深夜に、そうだ、派遣でもいい、転職しよう!
そう思ってもう一度例のハロワの求人の詳細を確認しました。
無期雇用?派遣元では正社員扱い?いいじゃん。
えーと給料は…
あれ?変だ。マニュアル作成でこんなにもらえる訳ない。
きっと実際はもっと大変なのに、求人票には詳細を載せてないんだ。
ブラック企業の臭いがする…
がっかりしました。
すると妙に落ち着きました。
今のバックオフィスのリーダーも、元は外回りチームでした。
それでも数字は苦手だといいながら、懸命に働いています。
家族を養っているからでしょうか。
私も父の介護度が上がれば、母を養わなければなりません。
腹を決めよう。
そう思うとざわついた気持ちは落ち着きました。
自律神経法をやると、眠りに落ちました。

昨日は父がおでかけでした。
元教師の父は、教え子の同窓会がかつての勤務先で開催されるので招待されたのです。
案内の電話ではご家族も、との事でしたが、あいにく私は粉瘤の経過観察の予約がありました。
母は行きたくないと言いました。
それで、行きはタクシーで送り出し、帰りは同窓会の方にタクシーで送り出してもらうようお願いしました。
父に帰りはタクシーを呼んでもらうんだよ、と言うと、何を言う!帰りは近くにある図書館に寄るんだ!と怒ります。
夕方になると図書館は閉まっちゃうから無理だよ、と言うとあきらめたように見えました。

当日は昼食を早めに食べさせて、着替えさせて父をタクシーに乗せてやりました。
その後で私はクリニックのある中心市街地に出かけました。

診察の後、母にベルトを買ってくれと頼まれたので、年配女性向けのお店をはしごしましたが見つからず。
若者向けのファッションビルもありますが、50歳の今は入る勇気がありませんでした。
仕方なくスーパーに寄って食料品を買い込み、帰宅したのが16時半過ぎ。

帰宅すると母は顔をしかめていました。
同窓会が終わった父はタクシーを断ったそうです。
そして、かつての通勤途中にあるケーキ屋さんでコーヒーを飲むと言い出したのだそうです。
同窓会の方はケーキ屋まで送り、お店の方に帰りはタクシーに乗せる事をお願いしてくれたそうです。

仕方がない。
父の帰宅を待ちました。
そして17時ごろにケーキ屋さんから電話がありました。
タクシーを呼ぼうとすると断って、歩きながらタクシーを拾うと言って店を出てしまったそうです。
支払いがおぼつかない事を心配していて、千円札がどれか分からなかったそうで、お店の方が財布の中身を確認して教えてあげたそうです。
お詫びをしました。
それにしても人の気遣いを踏みにじる父にうんざりしました。

17時半。
そろそろ着いてもいいのに、まだ来ません。
母は図書館に行ったに違いないと言いますが、図書館は閉まっている時間なので連絡しようがありません。
どうしようと言うので携帯にかけて見ましたが、電源が入っていないか…とのアナウンス。
しまった、電池の残量を確認しなかった。
万事休すです。
ひたすら待つ事にしました。

18時。
母がどうしたらいい?と言うので、もう少し待って来なければ警察に相談しよう、と言いました。

18時半。
警察にかけようと電話の前に行きましたが、あれ?110でいいの?他の窓口があるかな?
PCで調べようとその前に行くと、家の前にタクシーが止まりました。
家を飛び出してタクシーに駆け寄ると、困り顔の運転手さんが「家がなかなか分からなくて」と言いました。
父のナビがおぼつかなくて、住所を聞いたものの今度は運転手さんがぴんと来なかったそうで。
タクシー会社に連絡してそちらにナビしてもらったそうです。
お詫びして会計を済ませました。

ケーキ片手の父と家に入ると、歩いても歩いてもタクシーが通りかからなくて歩けなくなったそうです。
そして近くの民家にお願いして、タクシーを呼んでもらったそうです。
人の気遣いを踏みにじった挙句、見ず知らずの人に迷惑をかけたとは。
その上、満足にナビも出来ないとは。
もう二度と一人では外出させまいと思いました。