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陽性症状期に探偵を雇った事がある

ご訪問頂きありがとうございます。

新聞を見ていたら、精神疾患の人から探偵社が70万円以上も詐取していたとの記事がありました。ひどいですね。

私も統合失調症の陽性症状期に、探偵を雇った事があります。
当時はアパートの部屋を盗聴・盗撮されていると思っていました。
何かすると、絶妙なタイミングで「今、○○をしましたね。」と言う声が聞こえたからです。
今なら自分の脳が生成している音声なので、絶妙なタイミングは当たり前だと分かりますが、当時はそんな事は分かる由もありません。
これは絶対部屋を盗聴したり、盗撮されているに違いない、と思っていました。
そして、犯人の尻尾を押さえてやると思って、探偵に盗聴器や盗撮カメラを探してもらう事にしたのでした。
ネットで探偵を探し、どういう基準だったか忘れましたが、ここならいいだろうと思う探偵社に依頼しました。
何と言う探偵社だったかはもう思い出せません。領収書も見当たらないので分からなくなってしまいましたが、確か費用は10万円ぐらいだったと思います。
うーん、領収書は病気が落ち着いた後、黒歴史だと思って処分したかもしれません。

アパートの部屋を隅々まで調べてもらい、結果は、何もありませんでした。
そんなバカなと思いました。
そして探偵さんは「申し上げづらいのですが、何も見つからなかったケースでは、ご依頼主様が精神疾患にかかっていた事もありますよ。」と言ったのです。
びっくりしました。
それと同時に、そうなのかな?と言う気持ちも芽生えました。

探偵さんが帰った後、友達にメールしました。
盗聴・盗撮されていると思って探偵に調べてもらったけど、何も見つからなくて、精神疾患かもしれないと言われた事を。
すると友人は、知人で盗聴されていると言っていた人が、統合失調症と言う病気だった事があるよ、と教えてくれました。

二人の人間、それも一人は信頼している友人から、精神疾患の可能性を示唆されたのです。
統合失調症と言う病気では、幻聴がある事も知識にありました。
それで近所の心療内科を探して、受診するきっかけになりました。
初めて心療内科を訪れた時はどぎまぎしてました。
まさか自分が、と言う思いと、自分を監視している連中にばれたらどうしようと怯えてもいたからです。
医師から今も聞こえてますか?と尋ねられて、はい、と答えました。
「医者と何か話している」等と、さも連絡を取り合っているような幻聴がその時も聞こえていたからです。
他にもあれこれ問診されて、やはり統合失調症の可能性がありますね、(自分から統合失調症でしょうかと初めに聞いていた)と言われ、お薬を処方されました。
お薬に即効性は無くて、その後も幻聴と妄想に苦しみ田舎に逃げ帰りましたが、それはまた別のお話です。

つくづく良心的な探偵社で良かったと思います。
この出来事が無かったら、受診もせずに病気が悪化した事でしょう。
そうなっていたら、今のように職について、穏やかな生活を送る事もなかったでしょう。
探偵さんには感謝感謝です。