統合失調症はダウンシフトの夢を見る

統合失調症はのらくら生きたい

止まない雨の中を合羽を着こんで歩いてく

評価しないと楽になった

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 統合失調症陰性症状期は、ひたすらベッドに寝っ転がって過ごしていました。
 眠っている時間が多かったですが、目が覚めている間は、窓から見える空を見上げながら、どうしてこんな事になったんだろうと考えたり、これまでの生き方を振り返ってみたりしていました。
 その中で気付いたのが、自分はカリカリ・イライラしやすかったと言う事です。
 どうしてこんなにイラついていたんだろう?と、分解してみました。

1.事象が発生
2.自分の価値観と照らし合わせて判断
3.合わない場合はイラつく

 こんな過程を経ている事に、気が付きました。それと同時に、自分の中に「こうあるべき」と言う基準が沢山ある事にも気が付きました。それでしょっちゅうイラつく事になっていた訳です。

 このままイライラ人間でいていいのかな?と言う疑問が湧きました。とは言え、その頃は気力がありませんので、そのままに過ごしていました。

 陰性症状が終わり始め、気力が戻ってきて社会復帰が頭に上り始めた頃、イライラ人間のままでは周囲と衝突し、元のようなストレスフルな社会生活になりそうだと思いました。

 その頃別口で、集中力を鍛えようとマインドフルネスに取り組み始めました。
 マインドフルネスの呼吸瞑想では、ひたすら呼吸に意識を集中しますが、最中に色々頭に浮かんでくる事があります。
 その時は、○○と考えている、と”考えている”を浮かんだ事に付け加えます。こうすると、その考えに少し距離が生まれます。
 そして、そっと「評価しない」と自分に囁いて(声に出さない)、考えを手放し、また呼吸に意識を戻す事を繰り返します。

 これがイラつきの減少に効き目がありました。
 先に挙げた1から2に移行する前に、「○○と考えている」と自分の考えから距離を置き、「評価しない」と自分にそっと言い聞かせる事で考えを手放せるので、イラつく機会が減少するのです。

 考えを手放せるのは、心のエネルギーも消耗しないので、とても楽です。
 昔、誰かにイラついた時に、「こんな風に考えちゃだめだ。この人にはこんないい所もあるんだから。」と思考を変えようとした事もあったのですが、思考したまま思考を曲げるのは、難しい上にエネルギーの要る事で、大変で疲れました。

 評価しない事が習慣になってくると、他人を評価する事が無くなってきて、「こんな考えもあるんだな。ふーん」「こんな生き方もあるんだな。へー」と、フラットに接する事が出来るようになりました。(パワハラしてくる相手にはフラットに接する事は出来ません。)

 自分を追い詰める事も殆どなくなりました。昔は、
「常に向上心を持つべし!」「どんどんスキルアップして、労働市場で生き残れるようにしなければ!」
 等と追い込んでいたのですが。
 今、認知機能が低下して、他人から見たらダメダメなのでしょうが、
「別にいいじゃん。」
 の一言で済ませています。
 肩の力が抜けて、楽に生きているような気がします。
 このまま自分も他人も評価しないで、楽に生きていきたいと思います。